今回紹介する本
『心も体ももっと、ととのう 薬膳の食卓365日─季節によりそい おだやかに楽しむ食 』は、
ベストセラー『心も体もととのう 漢方の暮らし365日』の食事編として登場・・・
「食べて養生」を提唱する一冊です。
漢方薬局を45年経営し、薬剤師の資格も持つ中医学のエキスパートである著者の川手鮎子氏が、「医食同源」の基本と、日々の食卓に取り入れるヒントをわかりやすく伝えます。
特別なレシピではなく、「今の自分の体調に合わせた食材選びと調理こそが薬膳である」という本質が詰まっている本です。
本書が伝える薬膳の基本と知恵
本書は、中医学のバイブルとされる『黄帝内経(こうていだいけい)』の教えを中心に、薬膳の基礎的なルールを紹介しています。
『黄帝内経』にある「季節の法則に背くことなく、養生すれば100歳まで生きることが可能である」という教えに基づき、春夏秋冬の季節ごとの養生の知恵を提供。
体質改善、アンチエイジング、免疫力アップに役立つお勧めの食材が具体的に解説されています。
- 1日1ページの構成で、無理なく健康の知恵が身につく
 - 季節に寄り添う食の法則で「未病」(病気になる前の段階)を防ぐ
 - オールカラーの美しいイラストが満載で、読んで眺めて癒される
 
現在のあなたの体は、今までの食事が作り上げてきたもの。
そして、今日の食事が5年後、10年後のあなたを作るというメッセージは、日々の食の重要性を改めて認識させてくれます。
読んでみての感想
癒やしと学びをくれる一冊・・・
本書を手に取ると、
まず全ページにわたるカラーのイラストの美しさに心が和みます。
まるで絵本を眺めるかのような感覚で、
リラックスしながら薬膳の知恵に触れられるのは大きな魅力です。
薬膳というと難解なイメージがありますが、
本書で紹介されているのは「ちょい足し薬膳」など、
スーパーで手に入る身近な食材を使い、
日々の食事に無理なく取り入れられる工夫や考え方です。
例えば、特定の季節の不調に対して、
どの食材がどのように作用するかといった知識は、
すぐにでも実践できるヒントになります。
365日分というボリュームでありながら、
1日1項目で構成されているため、
気になる箇所を拾い読みしたり、
その日の体調に合わせてページを開いたりといった使い方ができます。
漢方や東洋医学の深い知識が、
優しい言葉とビジュアルで解説されており、
知識ゼロの初心者でも楽しく読み進められるでしょう。
実用性だけでなく、心の癒やしも与えてくれる、まさに手元に置いておきたい一冊だと感じました。
この本はこんな人におすすめ
- 薬膳や中医学に興味があるけれど、難しそうで手が出なかった初心者
 - 日々の食事から体質改善やアンチエイジングを目指したい人
 - 季節の変わり目などに体調を崩しやすい、または「未病」の意識が高い人
 - 美しいイラストやデザインに癒やされながら、楽しく知識を身につけたい人
 - レシピ集ではなく、薬膳の「考え方」や「食材の効能」を知りたい人
 
最後に・・・
『心も体ももっと、ととのう 薬膳の食卓365日』は、
中医学の知恵と現代の暮らしを結びつけ、「食べて養生」を無理なく実践するためのガイドブックです。
「薬膳=特別な料理」ではないという根本的なメッセージと、
季節に寄り添いながら健康を育む365日のヒントは、読者の食生活と意識を確実に変えるでしょう。
オールカラーの癒やされるビジュアルと、薬剤師である著者による確かな知識で、
健やかな未来のための投資となる一冊です。
  
  
  
  