今回は、Qualcommが開発しているARMベースのチップ(SoC)、Snapdragon 6 Gen 1のベンチマーク(Antutu & Geekbench )性能を記事にしていきたいと思います。そして、このチップ(SoC)が搭載されているSIMフリーのスマートフォンを紹介したいと思います。
Snapdragon 6 Gen 1は、Qualcommが新たにミドルレンジクラス向けに投入した「Snapdragon 6シリーズ」に属するモデルです。ミドルレンジクラス向けながらも、4nmプロセス製造技術の採用や、前世代(同クラスのモデル)よりも、CPUやGPU性能、AI機能の向上、さらに、5G/Wi-Fi 6Eの高速通信など、幅広い用途に対応できる性能を備えているモデルです。価格も比較的抑えられており、いろいろとコスパの良いチップ(SoC)です。
Snapdragon 6 Gen 1は、主に「Android スマートフォン」に多く使われているモバイル端末向けのチップ(SoC)です。
Qualcomm Snapdragon 6 Gen 1 チップの仕様
チップ(SoC) | Qualcomm Snapdragon 6 Gen 1 | |
---|---|---|
CPU | 種類(名前) | Qualcomm Kryo |
CPU(内訳) |
Cortex-A78(最大2.20GHz) ×4コア Cortex-A55(最大1.80GHz) ×4コア |
|
コア数 | 8コア | |
動作周波数 | 最大 2.20GHz | |
GPU | 種類(名前) | Qualcomm Adreno 710 |
動作周波数 | ? | |
メモリ | 種類 | LPDDR5 |
周波数 | 3200MHz | |
NPU (Neural Processing Unit) | Qualcomm Hexagon Vector eXtensions(HVX) | |
ISP (Image Signal Processor) | Qualcomm Spectra | |
モデム名 | Snapdragon X62 5Gモデム-RFシステム | |
5G NR | ダウンロード速度 | 最大 2.9 Gbps |
アップロード速度 | 最大 1.6 Gbps | |
Wi-Fi / Bluetooth | Qualcomm FastConnect 6700 / Bluetooth 5.2 | |
Wi-Fi ピーク速度 | − | |
プロセス | 4 nm |
Qualcomm Snapdragon 6 Gen 1 の特徴
Snapdragon 6 Gen 1は、従来のエントリーモデル向けチップとは一線を画す存在です。このチップ(SoC)は、Qualcommが新たにミドルレンジクラス向けに投入した「Snapdragon 6シリーズ」のモデルです。
Snapdragon 6シリーズでは、4nmプロセスを採用しています。4nmプロセスを採用することで、前世代(同クラス)のモデルと比べた場合、パフォーマンスと省電力性の飛躍的な向上を実現しています。
CPU/GPU 性能は、CPUのコア数は、Cortex-A78(最大2.20GHz) ×4コア、Cortex-A55(最大1.80GHz) ×4コアの計8コアで、クロック周波数が最大2.20GHzとなっています。GPUは、Qualcomm Adreno 710を採用しています。前世代(同クラス)のモデルと比べて、CPUが最大約35%、GPUが最大約30%のパフォーマンス向上を実現し、Qualcomm AIエンジン「Hexagon Vector eXtensions(HVX)」搭載による、レスポンシブな音声アシスタントやクリアな通話品質など、洗練されたAI体験を提供します。また、6つ(GLONASS、NavIC、GPS、QZSS、Galileo、Beidou)の位置情報衛星システムに対応しています。
そして、最大ディスプレイ解像度は、 FHD+(2520×1080)、リフレッシュレート120Hzディスプレイに対応、カメラは、最大約200MPまで対応、ミドルレンジクラスならではの程よい機能を備えています。さらに、Snapdragon X62 5Gモデム-RFシステム / Qualcomm FastConnect 6700を搭載し、5G / Wi-Fi 6Eの高速通信をバランス良く備えています。
価格と性能のバランスも良い感じです。Snapdragon 6 Gen 1を搭載したスマートフォンの想定売価は、約5万円〜となっています。
Snapdragon 6 Gen 1は、比較的軽い作業や一般的な使い方であれば、十分な性能だと思います。例えば、電話やメールのやり取り、Webの閲覧、動画視聴などは、快適にこなせると思います。一般的なスマホ操作からデータ量の軽いゲームや動画編集などの作業まで、ミドルレンジながら幅広い用途に対応できる性能を備えています。ただし、最新ゲームの最高設定などハイエンド向けの用途には向いていないため、データ量の重いゲームに関しては、ちょっと厳しいかなという感じです。なので、「快適にプレイしたい」「いろいろなゲームをやりたい」みたいなゲームが好きな方には、ちょっと厳しいかと思います。
Snapdragon 6 Gen 1は、4nmプロセスによる飛躍的な性能向上と比較的手頃な価格、そしてコストパフォーマンスに優れた、新時代のミドルレンジクラスのチップ(SoC)です。
出典 Tシャツ SUZURI ショップ
Snapdragon 6 Gen 1ができる事
基本的な作業
● 5G通信やWi-Fi 6Eにも対応しており、通信の高速化も実現し、動画視聴、ウェブブラウジング、SNSなどの一般的なスマホ操作はストレスなく快適だと思います。
● マルチタスク時の動作の軽快さも前世代(同クラス)のモデルより向上しています。
● 前世代比で最大約3倍のAI性能向上により、AI関連タスクの高速化が見込まれるかと思われます。
ゲーミング
● 人気の3Dグラフィックゲームでも 設定を中程度以下にすれば、それなりに動作すると思います。
● 最新ゲームの最高設定では、動きが鈍かったり、カクついたりとストレスが残る可能性も・・・。
● AnTuTuベンチマークの GPUスコア が約11万点
動画編集/写真編集
● 動画編集アプリの利用も比較的スムーズに行えます。ただ、負荷の高い動画編集は厳しいと思います。
● 前世代(同クラス)のモデルよりも、AIによる写真編集が高速化し性能アップしてますが、負荷の高い写真編集は厳しいと思います。
● 長時間の動画編集では発熱の問題が生じる可能性が高いと思われます。
まとめ
Snapdragon 6 Gen 1は一般的なスマホ操作から、設定を中程度以下にしたゲームプレイ、そして、データの軽い動画編集などの作業まで、ミドルレンジながら幅広い用途に対応できる性能を備えていると思います。ただし、最新ゲームの最高設定などハイエンド向けの用途には向いていないため、用途に合わせて選択する必要があるかと思われます。
【 Qualcomm Snapdragon 6 Gen 1 】のベンチマークスコア
#この記事の全てのベンチマークスコアは、搭載される機器等によって数値が違ってきます。測定には RAM も含まれるので、メモリの種類によっては、結果が大きく変わります。なので、この記事の全てのベンチマークスコアは、あくまでも目安として参考にしてみてください・・・
【 Antutu Ver10 】比較表 (総合点の高い順)
チップ(SoC) | CPU | GPU | 総合点 |
---|---|---|---|
Samsung Exynos 1380 | 191647 | 166243 | 593964 |
Qualcomm Snapdragon 855 | 190890 | 137138 | 586485 |
Qualcomm Snapdragon 6 Gen 1 | 197064 | 109926 | 561172 |
MediaTek Dimensity 1080 | 165892 | 112468 | 529484 |
MediaTek Dimensity 900 | 165835 | 87238 | 506217 |
【 Geekbench 6 】比較表 (マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
Intel Core i5-10210U | 1229 | 3005 |
Apple A12 Bionic | 1296 | 2839 |
Qualcomm Snapdragon 855 | 934 | 2836 |
AMD Ryzen 5 7520U | 801 | 2768 |
Qualcomm Snapdragon 6 Gen 1 | 940 | 2746 |
Intel Processor N200 | 1268 | 2730 |
Intel Core i5-1035G4 | 805 | 2662 |
MediaTek Dimensity 1080 | 968 | 2417 |
Intel Processor N100 | 1210 | 2338 |
商品紹介
↗️ SHARP(シャープ) SIMフリー スマートフォン (AQUOS sense8) ペールグリーン 《SH-M26G》 ●仕様【IGZO OLED 約6.1型(2432×1080) 90Hz可変駆動(最大180Hz相当) / Snapdragon 6 Gen 1 / RAM:6GB / ROM:128GB / Android 13 / 背面カメラ:最大約5030万画素 / インカメラ:約800万画素 / 防水・防塵 / 約159g / バッテリー容量:5000mAh / SIM : nano-SIM・eSIM 】
《特徴》90Hz可変駆動(最大180Hz相当)のIGZO OLEDディスプレイを採用。ブルーライトを軽減し、目への負担を抑えます。光学式(OIS)と電子式(EIS)採用で、写真も動画も手ブレに強い。大容量5,000mAhのバッテリーを搭載。MIL-STD-810GのMIL規格に準拠。
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