今回は、MediaTekが開発しているARMベースのチップ(SoC)、MediaTek Dimensity 8350 のベンチマーク性能(Antutu Ver10 & Geekbench 6 ) ・仕様・特徴などを記事にしていきたいと思います。さらに、SiMフリー スマートホンの搭載機種の紹介などもしていきます。
MediaTek Dimensity 8350 は、ミドルハイレンジのスマートフォン向けに設計された、高性能と省電性が両立するSoC(System-on-a-Chip)です。高効率の4nmプロセスで製造され、オクタコアCPUとMali-G615 MC6 GPUを搭載しています。特に、ゲームやグラフィック処理において高い性能を発揮することが期待されています。
MediaTek Dimensity 8350 は、主に「Android スマートフォン」に多く使われているモバイル端末向けのチップ(SoC)です。
MediaTek Dimensity 8350 の仕様
チップ(SoC) | MediaTek Dimensity 8350 | |
---|---|---|
CPU | 種類(アーキテクチャ) |
・Cortex-A715(3.35GHz) × 1 ・Cortex-A715(3.2GHz) × 3 ・Cortex-A510(2.2GHz) × 4 |
コア数 | 8コア | |
動作周波数 | 最大3.35GHz | |
GPU | 種類(名前) | Mali-G615-MC6 |
動作周波数 | 1400MHz | |
メモリ | 種類 | LPDDR5X |
周波数 | 8533Mbps(LPDDR5X) | |
最大メモリサイズ | ?GB | |
ストレージタイプ | UFS 4.0 | |
AIアクセラレータ | MediaTek NPU 780 | |
通信 | 5G / 4G LTE | |
Wi-Fi / Bluetooth | Wi-Fi 6 E / Bluetooth5.4 | |
プロセス | 4nm |
MediaTek Dimensity 8350 の特徴
MediaTek Dimensity 8350は、ミドルハイレンジクラスのスマートフォンに最適な高性能SoCで、ゲームや日常的な使用、カメラ機能において優れたバランスを実現します。
4nm製造プロセスとARMv9アーキテクチャを採用しており、1つのCortex-A715(3.35GHz)と3つのCortex-A715(最大3.2GHz)、そして4つのCortex-A510(最大2.2GHz)の8コア構成により、アプリの起動や複数タスクの処理をスムーズにこなしてくれます。これにより、日常的な利用だけでなく、ゲームや動画編集などの高負荷な作業も意外と快適に行えるパフォーマンスを実現します。
GPU(Mali-G615 MC6)は、そこそこ高いグラフィック処理能力を誇ります。ゲーム性能もなかなかで、人気ゲームの原神では、理論上、スムーズな60fpsでの動作が期待できます。しかし、実際は、最高の画質設定では負荷が大きすぎるため、フレームレートの維持は困難になります。最高設定(Max Graphics)では熱や負荷によりフレームレートが安定せず、持続的な60fps維持は困難であることが報告されています。サーマルスロットリング(熱による性能制限)が発生しやすいです。最高設定での平均フレームレートがその範囲内(特に45fps前後)になるという報告がされています。
最も安定し、快適なプレイを実現できるスイートスポットは、「中」程度のグラフィック設定です。この設定であれば、フレームレートを だいたい60fps付近で安定させることが可能となり、ゲーム本来の滑らかを損なうことなく楽しめそうです。
省電力設計も特徴的で、待機時の消費電力も比較的少なく、前世代の同クラスのモデルより、長時間の使用が可能です。バッテリー持ちがけっこう良いため、外出先でも何気に安心して使える点は大きな魅力です。
AI 性能においては、良い感じに性能向上したNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を搭載し、生成AIタスクの処理速度が大きく向上しました。その結果、デバイス上でのリアルタイム翻訳、高度な画像編集、その他のジェネレーティブAIを活用した機能などが、迅速かつ省電力で実行可能となるそうです。
さらに、高解像度カメラとAI画像処理技術の連携も良い感じで、最大320MPのイメージセンサーに対応し、高度なAIセマンティックISP(イメージ・シグナル・プロセッサ)を備えています。AIの力を借りて色彩の最適化やノイズの低減を行い、4K/60fpsでの動画撮影といった高い画質と機能をスマートフォンにもたらしてくれます。
Dimensity 8350は、これだけの性能を持ち合わせながら、価格面でも優れたコストパフォーマンスを誇ります。約7〜10万円前後で購入できるスマートフォンの機種が多いため、性能ありきで価格を抑えたいユーザーにとっては非常に魅力的です。比較的高性能なスマートフォンを手頃な価格で手に入れることができます。
このように、Dimensity 8350は、ゲーム性能やカメラ機能、バッテリー持ちを重視するユーザーに最適で、日常使用からエンターテインメント、クリエイティブな作業まで、幅広いシーンで活躍するチップセットです。
MediaTek Dimensity 8350 ができる事!(簡単まとめ)
MediaTek Dimensity 8350は、日常的な作業から少し高度な作業まで幅広く対応できる、とてもバランスの取れたプロセッサです。さまざまなニーズに応えてくれるので、普段使いはもちろん、ゲームやクリエイティブな作業にもけっこう活躍します。以下に、各シーンでの特徴と魅力をお伝えしますね。
1. 日常使用
Dimensity 8350は、一般的な操作、例えばWeb閲覧、SNSのチェック、動画ストリーミングなどで極めてスムーズな動作を実現します。AnTuTuベンチマークで記録した総合スコア1393172は、その実力の証であり、ユーザーにストレスのない日常体験をもたらします。
2. マルチタスク作業
本プロセッサは、8コア設計を採用しており、マルチタスク処理に強みがあります。複数のアプリケーションを同時に立ち上げても動作が滞ることがなく、シームレスな作業続行を可能にしてくれます。
3. ゲームプレイとクリエイティブな作業
Dimensity 8350の真価が発揮されるのは、特にゲームの領域です。GPUスコアは510240に達し、そこそこ高いグラフィック性能が要求されるゲームでも比較的安定した高フレームレートを維持できます。例として『原神』のような負荷の高いタイトルもまあまあ快適にプレイ可能です。さらに、動画編集や画像処理といったクリエイティブな作業にもけっこう対応し、AI機能を活用してこれらの処理を高速化します。
4. カメラ機能
このプロセッサは、最大約5000万画素のカメラをサポートし、AIによる高度な画像処理エンジンを搭載しています。これにより、暗い環境下での撮影性能が向上したり、高画質な動画撮影が可能になります。特に強化されたAI画像補正機能が、ユーザーが手間なく高品質な写真や動画を残せるようアシストします。
5. AI・機械学習の利用
Dimensity 8350は、AI機能を重視して設計されており、機械学習タスクにも十分な適性を持っています。AIを活用した画像認識やデータ分析といった処理が可能で、リアルタイム処理が求められるアプリでも優れたパフォーマンスを発揮。AIを活用した映像処理や音声認識などの機能が強化され、ユーザーの利便性を大きく向上させる要素となっています。
【MediaTek Dimensity 7200-Ultra】のベンチマークスコア
#この記事の全てのベンチマークスコアは、搭載される機器等によって数値が違ってきます。測定には RAM も含まれるので、メモリの種類によっては、結果が大きく変わります。なので、この記事の全てのベンチマークスコアは、あくまでも目安として参考にしてみてください・・・
【 Antutu Ver10 】比較表 (総合点の高い順)
チップ(SoC) | CPU | GPU | 総合点 |
---|---|---|---|
Apple M1 | 482519 | 743071 | 1796820 |
Apple A17 Pro | 391372 | 586924 | 1620658 |
Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 | 382435 | 604168 | 1553619 |
Apple A16 Bionic | 378790 | 463943 | 1464657 |
MediaTek Dimensity 8350 | 289726 | 510240 | 1393172 |
Apple A15 Bionic (GPU : 5コア) | 332834 | 459949 | 1347921 |
Qualcomm Snapdragon 8+ Gen1 | 353892 | 497081 | 1305214 |
MediaTek Dimensity 8300 | 285374 | 397816 | 1251139 |
Apple A13 Bionic | 251016 | 362754 | 1015982 |
Qualcomm Snapdragon 888+ | 256431 | 304798 | 993415 |
【 Geekbench 6 】比較表 (マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
Qualcomm Snapdragon 7+ Gen 3 | 1918 | 5126 |
Google Tensor G4 | 2010 | 4849 |
Apple A12Z Bionic | 1327 | 4701 |
MediaTek Dimensity 8350 | 1409 | 4474 |
Google Tensor G2 | 1443 | 3825 |
MediaTek Dimensity 8100 | 1148 | 3641 |
AMD Ryzen 5 3400G | 1172 | 3568 |
Qualcomm Snapdragon 7 Gen 3 |
1143 | 3409 |
商品紹介
↗️ Motorola(モトローラ) SIMフリー スマートフォン (edge 60 pro PANTONE) ダーズブルー 《PB7U0001JP》 ●仕様【pOLED 約6.7型(2,712×1,220) 120Hz / MediaTek Dimensity 8350 / RAM:12GB / ROM:256GB / Android 15 / 背面カメラ:最大約5000万画素 / インカメラ:約5000万画素 / 防水 / 約184g/ バッテリー容量:5000mAh / SIM : nano-SIM・eSIM 】
《特徴》クワッドカーブデザイン+PANTONEカラーで、おしゃれな本体デザイン! 約6.7型の「Super HD」、高輝度、リフレッシュレート120Hz、pOLEDディスプレイは、鮮やかで滑らかな映像を実現。会話をしながらアイデアを練ったり、複雑なトピックを簡素化したり、大事な面接のリハーサルを行うことができる「Gemini Live」対応。高性能カメラシステム搭載。手振れに強く、全員がカメラ目線の瞬間を逃さず捉えてくれる「moto ai」対応。「MIL-STD-810H」と「IP68/IP69」に対応。
↗️ OPPO(オッポ) SIMフリー スマートフォン (OPPO Reno14 5G) ルミナスグリーン 《CPH2737LG》 ●仕様【AMOLED 約6.6型(2,760x1,256) 120Hz / MediaTek Dimensity 8350 / RAM:12GB / ROM:256GB / ColorOS 15(based on Android 15 ) / 背面カメラ:最大約5000万画素 / インカメラ:約5000万画素 / 防水 / 約187g/ バッテリー容量:6000mAh / SIM : nano-SIM・eSIM 】
《特徴》約5,000万画素の広角・望遠(OIS対応)と約800万画素の超広角で構成されたトリプルカメラを搭載。3つの高輝度フラッシュとAI補正により、花火や夜桜といった暗いシーンでも、色や質感を鮮明に記録できる、革新的な夜間撮影性能を実現。AI機能には、写真編集に特化したOPPO独自のAI機能(AI消しゴム、AIぼけ除去、AI反射除去、AIスタイル転送など)に加え、日常をサポートする多彩なAI機能(AI翻訳、音声認識、通話内容の要約、AIアシスタントなど)が使えます。約6.6型(2,760x1,256)、リフレッシュレート120Hz、AMOLEDディスプレイは、鮮やかで滑らかな映像を実現。「MIL-STD-810H」と「IP68/IP69」に対応。
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