今回は、AMD Ryzen 9 270 のベンチマーク(PassMark・Cinebench・Geekbench) CPU性能や特徴などを記事にしていきたいと思います。そして、このCPUが搭載されているパソコンを紹介したいと思います。
AMD Ryzen 9 270は、8コア16スレッドの強力な構成により、マルチタスクを難なくこなします。複数のアプリケーションを同時に動かしても、その処理能力は衰えることがありません。
また、電力効率にも考慮した設計となっており、高度な4nmプロセス技術と45WのTDPのおかげで、消費電力を抑えつつ、最大限のパフォーマンスを引き出すことができます。これにより、モバイルデバイスのバッテリーを長持ちさせながらも、妥協のない性能を実現してくれます。
このプロセッサーは、仕事からプライベートまでいろいろな用途で期待が持てるCPU(APU)です。
AMD Ryzen 9 270 の仕様
CPU | AMD Ryzen 9 270 | |
---|---|---|
シリーズ / 開発コード | Ryzen 200シリーズ / Hawk Point | |
アーキテクチャ | Zen 4 × 8コア | |
コア数 / スレッド数 | 8コア / 16スレッド | |
最大ブースト・クロック | 最大 5.2GHz | |
基本クロック | 4.0GHz | |
L2キャッシュ合計 / L3キャッシュ合計 | 8MB / 16MB | |
対応メモリ | DDR5-5600・LPDDR5x-7500 | |
最大温度 | 100℃ | |
TDP(デフォルト) | 45W | |
TDP(cTDP) | 35W~54W | |
製造プロセス
|
TSMC 4nm | |
AI |
AMD Ryzen AI | ◯ |
Performance | 最大 16 TOPS | |
Overall TOPS
|
最大 39 TOPS | |
NPU TOPS
|
最大 16 TOPS | |
内蔵GPU |
名前 | AMD Radeon 780M(RDNA 3) |
GPUコア
|
12コア | |
グラフィックス周波数
|
2.80GHz |
AMD Ryzen 9 270 の特徴
AMDの「Ryzen 9 270」は、8コア16スレッドというデスクトップPCにも匹敵する強力な処理能力を誇ります。これは、AMDが誇る同時マルチスレッディング(SMT)技術によって実現されています。複雑なタスクや複数のプログラムを同時に実行しても、スムーズで快適な操作感を提供しています。
このプロセッサーの心臓部には、「Zen 4」アーキテクチャが採用されています。これにより、パフォーマンスを最大化しつつ、電力消費を小さく抑えるという、理想的なバランスを実現しました。通常時の動作周波数は4.0GHzですが、負荷がかかった際には最大5.2GHzまでクロックが上昇するブースト機能も備えています。これにより、クリエイティブ作業やゲームなど、高い処理能力が求められる場面でも、その真価を発揮します。
それから、特筆すべきはその電力効率です。4nmという極めて微細な製造プロセスで製造されているため、パフォーマンスの向上と同時に発熱を抑制。これにより、TDP(熱設計電力)は標準で45Wと低く抑えられています。さらに、使用状況に合わせて35Wから54Wまで調整可能なため、用途や環境に応じた柔軟な設定が可能です。これにより、比較的長時間のバッテリー駆動を実現し、外出先での作業も不安が軽減され、まあまあ安心して行えます。
Ryzen 9 270には、内蔵GPUとして「Radeon 780M」が搭載されています。
この統合グラフィックスは、12コア(GPUコア) / 最大2800 MHzで動作し、一般的なビジネス用途では、殆どが問題なく作業できます。そして、このGPUは、軽めから中程度のゲームやグラフィック作業にもぴったりです。
ただし、重い3Dゲームや高解像度設定では少し力不足かもしれません。
データ量の重たい写真編集や動画編集、そしてゲームなどは、性能の高いGPU(dGPU)、つまり性能の高いグラフィックボードがないとキツイです。
#(搭載されるグラフィックボードは種類によって性能が違い、できる内容も変わっていきます)
メモリも最新のDDR5-5600やLPDDR5X-7500に対応しており、アプリケーションの起動やマルチタスクがよりスムーズになります。さらに、PCle 4.0にも対応しており、ストレージや周辺機器とのデータ転送速度も高速化されて、システム全体のパフォーマンスが向上します。
Ryzen 9 270は、ただ処理が速いだけではありません。AI時代の到来を見据え、NPU(ニューラルプロセッシングユニット)を搭載しています。
このNPUは、AI関連のタスクを専門的に処理する専用チップであり、AI性能はOverall TOPSが最大39 TOPSに達します。これにより、画像認識や自然言語処理など、AIを活用したアプリケーションがより高速かつ効率的に動作します。
AMD Ryzen 9 270は、ただ速いだけでなく、そこそこのAI機能と内蔵グラフィックス性能、そして高い電力効率を兼ね備えた、未来を見据えたモバイルプロセッサです。場所を選ばずパワフルな作業をしたいクリエイターやゲーマーにとって、まさに理想的な選択肢となるでしょう。
AMD Ryzen 9 270 はどんな作業に向いている?
AMD Ryzen 9 270は、高い性能を誇るモバイルプロセッサであり、その強力なスペックから、様々な種類の作業に向いています。特に、高いマルチスレッド性能が求められる作業で優れたパフォーマンスを発揮してくれます。
マルチタスキング
Ryzen 9 270は、8コア16スレッドに最大5.2GHzのクロック速度を誇り、マルチタスキング性能が非常に優れています。これにより、複数のアプリケーションを同時に立ち上げて処理する作業でも、スムーズに作業を進めることができ、マルチタスク作業に適しています。
クリエイティブな作業
このプロセッサは、軽めから中程度のコンテンツ制作、動画編集、エンコード作業など、クリエイティブなタスクにもそこそこに対応します。統合型グラフィックス「Radeon 780M(2800MHz)」が搭載されており、軽めから中程度のグラフィック処理ならいい感じにこなせるため、映像制作やデザイン作業においてもまあまあ作業がこなせます。できれば、dGPU(専用GPU)が内蔵されているPC や eGPU(外付けGPU)があれば、やれることが増えます。
オフィス作業
基本クロックが4.0 GHzと高速であるため、WordやExcel、PowerPointといったオフィスアプリケーションも快適に動作します。高いマルチスレッド性能により、複数のドキュメントを同時に開いたり、大量のデータを処理したりする作業でもパフォーマンスが落ちません。
ゲーム
Ryzen 9 270には「Radeon 780M(2800MHz)」グラフィックスが搭載されており、軽めのゲームには対応可能です。MOBAやインディーゲームなど、グラフィック要求が比較的低いゲームであれば十分なパフォーマンスを発揮します。しかし、AAAタイトルなどの高負荷ゲームには、低設定でのプレイを推奨します。ゲーミング向けに特化したモデルではない点を考慮する必要があります。最新の高性能なゲームを最高設定でプレイするには、個別の高性能グラフィックスカード、つまり、高性能なdGPU(専用GPU)が内蔵されているPC や eGPU(外付けGPU)が必要となります。
ウェブブラウジング
8コア16スレッドという強力な性能は、ウェブブラウジングにおいても非常に快適な体験を実現します。多数のタブを開いても あまり動作が重くなることはなく、オンラインビデオのストリーミングや複雑なウェブアプリケーションもスムーズに動作します。
ビジネスソフト/アプリケーション
Ryzen 9 270は、高いマルチスレッド性能と高速なクロック速度により、データ分析、プログラミング、仮想化など、リソースを多く消費するビジネスアプリケーションや専門的なソフトウェアの実行にも適しています。ハードウェア仮想化機能のサポートも、この種の作業の効率を高めます。
「AMD Ryzen 200シリーズ」の性能を表す数字&アルファベットの部分
ノートPC向けCPU「AMD Ryzen 200シリーズ」アルファベッと数字が表す部分
★ Ryzen 9 270の場合、「Ryzen」の部分がシリーズの名前、
「9」の部分がシリーズの中でのグレード(クラス) 、
「2」はRyzenシリーズの中で、さらに区分した格シリーズ、
「70」は性能とモデル特定番号を表しています。
AMD Ryzen 9 270 のベンチマーク CPU性能
#この記事の全てのベンチマークスコアは、パソコン等によって数値が違ってきます。測定には RAM も含まれるので、メモリの種類によっては、結果が大きく変わります。なので、この記事の全てのベンチマークスコアは、あくまでも目安として参考にしてみてください・・・
【PassMark】比較表
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
Intel Core i7-12700K | 4015 | 34372 |
AMD Ryzen 9 3900XT | 2752 | 33002 |
AMD Ryzen 9 PRO 3900 | 2699 | 31974 |
Intel Core i7-12700 | 3917 | 31237 |
Intel Core 9 270H | 4131 | 29905 |
AMD Ryzen 9 270 | 3863 | 29819 |
AMD Ryzen 7 260 | 3846 | 29587 |
AMD Ryzen 9 8945HS | 3860 | 29412 |
Intel Core Ultra 7 255H | 4427 | 29249 |
AMD Ryzen AI 9 365 | 3684 | 29165 |
Intel Core i9-12900H | 3821 | 29097 |
AMD Ryzen 7 8845HS | 3763 | 28869 |
【Cinebench R23】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
Intel Core i9-12900HK | 1951 | 18373 |
Intel Core Ultra 9 185H | 1796 | 18119 |
AMD Ryzen 9 7940HS | 1794 | 17968 |
AMD Ryzen 9 270 | 1819 | 17314 |
Intel Core i9-12900H | 1851 | 16750 |
AMD Ryzen 7 260 | 1778 | 16716 |
Intel Core 7 240H | 1889 | 16593 |
AMD Ryzen 7 7840HS | 1769 | 16397 |
AMD Ryzen 7 8840HS | 1681 | 16045 |
Intel Core i9-10900K | 1394 | 16032 |
Intel Core i5-13400F | 1761 | 15574 |
【Geekbench 6】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
Intel Core i9-12900 | 2462 | 13007 |
Intel Core Ultra 9 185H | 2257 | 12995 |
AMD Ryzen AI 7 350 | 2831 | 12824 |
AMD Ryzen 9 270 | 2497 | 12401 |
Intel Core i5-12600KF | 2472 | 11989 |
AMD Ryzen 7 260 | 2534 | 11872 |
AMD Ryzen AI 5 340 | 2708 | 11570 |
AMD Ryzen 7 PRO 7840HS | 2231 | 10861 |
AMD Ryzen 7 7840U | 2415 | 10827 |
商品紹介
↗️ MSI(エムエスアイ) ゲーミングノートPC 〈Cyborg A15 AI〉 グレー 《Cyborg-A15-AI-B2HWFKG-0752JP》 ●仕様【15.6型(1,920×1,080) 144Hz / Ryzen 9 270 / NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop / メモリ:32GB / SSD:512GB / Windows 11 / 約2.2 kg / 最長約?時間 】
《特徴》「サクサク動いて、比較的持ち運びも楽なパソコンってないかな?」そう考えているあなたにぴったりの一台です。ゲームでも、動画編集でも、驚くほどスムーズに作業が進みます。しかも、見た目はまるで普通のノートPC。ゲーミングPC特有の派手さがないので、会社やカフェに持っていっても、そこまで違和感がありません。ゲーミングノートPCでも、そこそこ軽くてスリム、そして中身はとてもパワフル。15.6型FHD(1,920×1,080)、リフレッシュレート144Hz、ノングレアディスプレイを採用。Wi-Fi 6Eに対応。NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop 搭載モデルです。
↗️ ASUS(エイスース) ゲーミングノートPC 〈ROG Zephyrus G14〉 エクリプスグレー 《GA403UM-R9R5060G》 ●仕様【OLED 14.0型(2,880×1,800) 120Hz / Ryzen 9 270 / NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop / メモリ:32GB / SSD:1TB / Windows 11 / 約1.5 kg / 最長約?時間 】
《特徴》高い冷却システムを装備! 熱源となるCPUの熱を素早く逃すため、高効率な冷却システムを薄型ボディに搭載。CPUには熱を伝えやすい特殊なグリスを使い、大きなヒートシンクで効率よく冷まします。さらに、3つの強力なファンと、たくさんのブレードがついた独自のファンが、熱を外に逃がしてくれます。長時間ゲームをしても、動作が安定します。14型(2,560×1,600)、sRGBを100%カバー、リフレッシュレート120Hz、OLEDディスプレイを採用。真の黒が生み出すコントラストと正確な色彩がゲーム映像への没入感を高めます。Wi-Fi 7 に対応。NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop 搭載モデルです。
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