今回は、AMD Ryzen 5 8640Uのベンチマーク(PassMark・Cinebench・Geekbench) CPU性能や特徴などを記事にしていきたいと思います。そして、このCPUが搭載されているパソコンを紹介したいと思います。
AMD Ryzen 5 8640Uは、下二桁の数字が40で、末尾に「U」が付いているモデルなので、スタンダードノートPC向けのモデルとなります。NPUを前世代よりも強化し、プロセスルールが4nmの「Zen 4アーキテクチャ(CPU)」と「RDNA 3 アーキテクチャ(GPU) 」を採用。開発コード名が「Hawk Point」となっております。ベンチマークもなかなか高いスコアで、PassMarkでは、デスクトップ向けCPUの「Intel Core i9- 10900F」よりも高くなっています。なかなかの高い処理性能と省電性、そして前世代よりも高いAI処理機能を備えたプロセッサーです。
このプロセッサは、主にモバイルノートPCやポータブルゲーミングPCに使われるプロセッサです。
AMD Ryzen 5 8640U の仕様
CPU | AMD Ryzen 5 8640U | |
---|---|---|
開発コード / アーキテクチャ | Hawk Point / Zen 4 | |
コア数 / スレッド数 | 6コア / 12スレッド | |
基本クロック | 3.5GHz | |
最大ブースト・クロック | 最大4.9GHz | |
L2キャッシュ合計 | 6MB | |
L3キャッシュ合計 | 16MB | |
対応メモリ | DDR5-5600・LPDDR5x-7500 | |
最大温度 | 100℃ | |
TDP(デフォルト) | 28W | |
TDP(cTDP) | 15W~30W | |
製造プロセス
|
4nm | |
AI
|
名前 | AMD Ryzen AI |
Performance
|
最大 16 TOPS | |
Total Processor Performance
|
最大 31 TOPS | |
NPU Performance
|
最大 16 TOPS | |
内蔵GPU |
名前 | AMD Radeon 760M(RDNA 3) |
GPUコア
|
8コア | |
グラフィックス周波数
|
2.60GHz |
AMD Ryzen 5 8640U の特徴
AMD Ryzen 5 8640Uは、「Zen 4 アーキテクチャ(CPU)」 と 「RDNA 3 アーキテクチャ(GPU)」 によるノート向けプロセッサで、「Ryzen 8040Uシリーズ」に入ります。 下二桁の数字が40、末尾に「U」が付いるスタンダードなモデルです。コードネームは「Hawk Point」です。TDP(デフォルト)28Wのノート向けProcessorとして開発されました。NPUが前世代よりも強化してあるので効率性がアップ、処理能力もなかなか良い感じです。このモデルは、性能が高いわりには、省電性もあり、かなりコスパの良い製品だと思います。
コア数 / スレッド数は、6コア / 12スレッド、基本クロック周波数は3.5GHz、最大クロック周波数は最大4.9GHzです。対応メモリは、DDR5-5600 / LPDDR5x-7500に対応しております。
AMD Ryzen 5 8640Uには、「Ryzen 7040Uシリーズ」の「Ryzen AI 」 よりも進化した「Ryzen AI 」が搭載されています。前モデルのRyzen 5 7640Uと比較した場合、NPUパフォーマンスが、最大10TOPSから最大16TOPSへアップ、さらにTotal Processor Performanceでは、最大25TOPSから最大31TOPSへとアップしています。
AI技術は、非常に革新的であり、興味深い特性を持っています。まず、ユーザーとの相互作用から学習し、その情報を元に徐々に自己を改善していく能力を有しているそうです。これにより、将来的には個々のニーズや好みに合わせたカスタマイズされたデジタルアシスタントとして活躍することが期待されます。
さらに、「XDNAアーキテクチャ」と呼ばれる革新的な構造により、通常のCPU処理の負荷を軽減しつつ、高い処理性能と電力効率を実現しています。さらに、NPU搭載のPCにはWindows 11の「Studio Effects Pack」が対応しており、AI機能を駆使してWebカメラ映像の背景ぼかしや音声のノイズ除去などを行うことができます。これにより、より洗練されたデジタル体験が提供されることが期待されます。
内蔵GPUは「AMD Radeon 760M」が採用されており、GPUコア数が8コア、グラフィックス周波数が2.6GHzとなっています。従来モデルからの性能の向上、レイトレーシング アクセラレーションの拡張、省電力化、 AI効率による単位時間当たりのデータ転送量や処理能力の向上などもしているそうです。
AMD Ryzen 5 8640Uは、日常生活で使う分には、十分な性能を持っているプロセッサです。例えばインターネットの閲覧や書類作成は、ストレス無く、サクサク快適にこなせると思います。あと、簡単な動画編集ぐらいなら、そこそこいけると思います。ただ、グラフィックス性能を、たくさん必要とする凝った動画編集や高画質のオンラインゲームとかをする場合は、高い性能のグラフィックボードがないと厳しいかと思います。
#(グラフィックボードは種類によって性能が違い、できる内容も変わっていきます)
AMD製 APU(CPU)が搭載されているノート型パソコンは、同性能のIntel製 CPUが搭載されているノート型パソコンと比較した場合、比較的値段が安くコスパが良いのでお得感があります。
AMD Ryzen 5 8640U はどんな作業に向いている?
AMD Ryzen 5 8640U は、以下のような用途に向いています。
・マルチタスキング
AMD Ryzen 5 8640Uは、複数のアプリケーションやプログラムを同時に実行する場合でも、スムーズな動作を実現します。例えば、複数のウェブブラウザータブを開いたり、多目的作業など、同時に使用する場合でも、高いパフォーマンスを発揮します。
・クリエイティブな作業
「Zen 4アーキテクチャ」を採用し、6コア/12スレッド、最大4.9GHzのブーストクロックと、内蔵GPU「Radeon 760M」を採用し、グラフィック周波数が2600MHzとなっています。フォトレタッチやデータの軽い写真編集、画像編集、グラフィックデザイン、動画編集、音楽制作などのクリエイティブな作業は、そこそこの性能を発揮すると思います。比較的データの大きい動画編集や3Dグラフィックデザインなどをする場合は、高いグラフィックス性能を必要とするので、けっこうキツイと思います。
・オフィス作業
文書作成、スプレッドシートの編集、プレゼンテーションの作成など、オフィス作業は快適にこなせます。6コア/12スレッドのCPUコアと16MBのL3キャッシュにより、マルチタスクや複数のアプリを同時に使用する事などができるので、より快適な動作環境を提供し、作業効率を高めてくれると思います。
・ゲーム
ゲームやオンラインゲームなどをプレイするには、解像度やフレームレートなどの品質を落とせば、けっこういける性能だと思います。ただし、最新の高負荷ゲームやVRゲームには不向きかもしれません。
・ウェブブラウジング
インターネット上での検索、ウェブサイトの閲覧、オンライン動画の視聴など、ウェブブラウジングにも適しています。複数のタブを同時に開いても、快適なブラウジングができると思います。
・ビジネスソフト/アプリケーション
AMD製プロセッサ対応のビジネス向けのアプリケーションやソフトウェアであれば、データベース管理、会計ソフトウェア、顧客管理システムなど、使用する場合にも高いパフォーマンスを発揮してくれると思います。一部のアプリケーションやツールでは、AIや機械学習の処理を支援することも可能です。高性能なCPUは、これらのタスクに対しても良いパフォーマンスを発揮します。
AMD Ryzenシリーズの性能を表す数字&アルファベットの部分
ノートPC向けCPU「 Ryzen 8000シリーズ」下二桁の数字が表す部分
下二桁の数字(コード名) | アルファベットの部分 | アーキテクチャ | プロセス | TDP | cTDP |
---|---|---|---|---|---|
○○45 (Hawk Point) | HSシリーズ | Zen4 | 4nm | 45W | 35W~54W |
○○40 (Hawk Point) | HSシリーズ / Uシリーズ | Zen4 | 4nm | 28W |
20W~30W 15W~30W |
ノートPC向けCPU「 Ryzen 8000シリーズ」階級の説明
下二桁の数字の部分(コード名) | アルファベットの部分 | 階級の説明 |
---|---|---|
○○45 (Hawk Point) | HSシリーズ | TDP45W、ハイスペック ゲーミング ノートPC向けのCPUとなっております。パワー重視のハイパフォーマンスモデルです。 |
○○40 (Hawk Point) | HSシリーズ / Uシリーズ |
「Zen4 アーキテクチャ」を採用し、高いパフォーマンスと効率性を可能とした高性能モデルです。 #注意(Ryzen 3 8440U と Ryzen 5 8540Uは、Ryzen AI非対応です) |
AMD Ryzen 5 8640U のベンチマーク CPU性能
#この記事の全てのベンチマークスコアは、パソコン等によって数値が違ってきます。測定には RAM も含まれるので、メモリの種類によっては、結果が大きく変わります。なので、この記事の全てのベンチマークスコアは、あくまでも目安として参考にしてみてください・・・
【PassMark】比較表(マルチスコア)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
AMD Ryzen 7 7735HS | 3353 | 24083 |
Intel Core i5-13500H | 3608 | 24019 |
AMD Ryzen 7 3800X | 2697 | 23082 |
Intel Core i9-10850K | 3073 | 22276 |
AMD Ryzen 5 7640U | 3554 | 21504 |
AMD Ryzen 5 8640U | 3417 | 21019 |
AMD Ryzen 7 7735U | 3280 | 21127 |
Intel Core i9- 10900F | 3045 | 21004 |
Intel Core i7-1360P | 3568 | 20932 |
AMD Ryzen 7 5800HS | 3052 | 20708 |
Intel Core Ultra 5 125H | 3539 | 20415 |
【Cinebench R23】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
AMD Ryzen 7 7840U |
1748 | 13031 |
AMD Ryzen 7 3700X | 1280 | 12481 |
Intel Core i7-11800H | 1479 | 11938 |
AMD Ryzen 5 8640U | 1803 | 11730 |
AMD Ryzen 7 7735U |
1507 | 11615 |
AMD Ryzen 5 7640U | 1684 | 10962 |
Intel Core Ultra 7 155U | 1736 | 9628 |
【Geekbench 6】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
Intel Core i5-12600KF | 2472 | 11989 |
AMD Ryzen 7 PRO 7840HS | 2231 | 10861 |
AMD Ryzen 7 7840U | 2415 | 10827 |
AMD Ryzen 5 8640U | 2456 | 10319 |
Intel Core Ultra 5 125H | 2249 | 10174 |
Intel Core i5-12600 | 2378 | 9952 |
AMD Ryzen 5 7640U | 2280 | 9118 |
商品紹介
↗️HP(ヒューレット・パッカード) ノートPC 〈Pavilion Aero 13-bg〉 ナチュラルシルバー 《A17X7PA-AAAA》 ●仕様【13.3型(1920×1200) / Ryzen 5 8640U /メモリ:16GB / SSD:512GB / Windows 11 / 990g / 最長約11.5時間】
《特徴》13.3型、軽さ約990g、薄型でコンパクトな設計! 軽くて強い、リサイクルマグネシウム合金を本体に採用。13.3型ワイド・WUXGA(1920×1200)非光沢・IPSディスプレイを採用。バッテリー駆動時間は最長約11時間30分。AMD Ryzen 8000シリーズプロセッサーを搭載したことで、AI処理を専用チップに割り当てることができ、PCの処理能力や電力効率が良い感じに向上しました。
↗️HP(ヒューレット・パッカード) ノートPC 〈Pavilion Aero 13-bg〉 ナチュラルシルバー 《A17X7PA-AAAB》 ●仕様【13.3型(1920×1200) / Ryzen 5 8640U /メモリ:16GB / SSD:512GB / Windows 11 / Office Home & Business 2021 / 990g / 最長約11.5時間】
《特徴》13.3型、軽さ約990g、薄型でコンパクトな設計! 軽くて強い、リサイクルマグネシウム合金を本体に採用。13.3型ワイド・WUXGA(1920×1200)非光沢・IPSディスプレイを採用。バッテリー駆動時間は最長約11時間30分。AMD Ryzen 8000シリーズプロセッサーを搭載したことで、AI処理を専用チップに割り当てることができ、PCの処理能力や電力効率が良い感じに向上しました。Office Home & Business 2021 付属モデルです。
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