今回は、Intel Core Ultra 5 135Hのベンチマーク(PassMark・Cinebench・Geekbench 6)、CPU性能について記事にしていきたいと思います。そして、このCPUが搭載されているパソコンを紹介したいと思います。
Core Ultra 5 135Hは、「Core Ultra Hシリーズ」に属し、シリーズの中ではCore Ultra 5 125Hの上に位置し、Core Ultra 5 125H よりもクロック周波数、グラフィックス性能が優れています。高性能のCPU性能と省電性を両立したプロセッサーで、AIにより、幅広い用途で作業効率が良くなるそうです。この「Core Ultra Hシリーズ」は、ノートPCの新たな性能基準を示すシリーズだと思います。
Core Ultra 5 135Hプロセッサは、主に高性能ノート型パソコンに使われるプロセッサーです。
Intel Core Ultra 5 135H の仕様
CPU (商品名) | Intel Core Ultra 5 135H | |
---|---|---|
コードネーム / プロセス | Meteor Lake / Intel 4 (7nm) | |
各コア数 | Pコア (Performance−Cores) | 4コア |
Eコア (Efficient–Cores) | 8コア | |
低消費電力 Eコア (Efficient–Cores) | 2コア | |
コア数合計 (Pコア + Eコア + 低消費電力 Eコア) | 14コア | |
スレッド数 | 18スレッド | |
【Pコア】基本クロック周波数 / 最大クロック周波数 | 1.7GHz(定格) / 4.6GHz(ターボ・ブースト作動時) | |
【Eコア】基本クロック周波数 / 最大クロック周波数 | 1.2GHz(定格) / 3.6GHz(ターボ・ブースト作動時) | |
【低消費電力 Eコア】基本クロック周波数 / 最大クロック周波数 | 700MHz(定格) / 2.5GHz(ターボ・ブースト作動時) | |
キャッシュ | 18MB | |
最大温度 | 110℃ | |
ベースパワー / 最大パワー | 28W / 115W | |
対応メモリ(種類) | DDR5-5600 / LPDDR5X-7467 | |
内蔵グラフィックス (グラフィックス最大動的周波数) | Intel Arc Graphics | |
グラフィックス最大動的周波数 | 2.20GHz | |
Xeコア(GPUコア) | 8コア | |
NPU | Intel AI Boost | |
NPU 最大クロック周波数 | 1.4GHz |
Intel Core Ultra 5 135H について
Intel Core Ultra 5 135H は、Intelが今までシリーズ化してきたノート向け「Core iシリーズ」の「i」という文字を捨て、ノート向け「Core Ultra シリーズ」として、新たに生まれ変わったシリーズです。コードネームは、Meteor Lakeです。「Core Ultra シリーズ」は、性能の高いノートPC向けに設計されたシリーズです。
プロセスルールが前世代の Intel 7 (10nm) から Intel 4 (7nm) へと進化しました。プロセスルールが微細化したことで、処理性能と電力効率アップに期待が出来ます。
そして、Intel独自のチップレット技術「タイルアーキテクチャ」を採用しました。SoC(CPU)を単一のモノシリックダイとしては組み立てないで、機能ごとに分かれている「機能ブロック」 を複数組み合わせて一つにまとめ、組み立てる技術だそうです。
CPUコアに関しては、第13世代 Core i シリーズまで採用していた PコアとEコアの他に、新しくEコアの低電力バージョンの「LP Eコア(低電力Eコア)」を追加しました。これにより、アイドル時および低負荷時の消費電力をいい感じに削減でき、電力効率の改善につながったそうです。
コア数 / スレッド数は、14コア(Pコア : 4コア、 Eコア : 8コア、 低消費電力 Eコア : 2コア)と18スレッドとなり、4.6 GHzの最大クロック周波数を発揮します。さらに、キャッシュは18MBのIntel Smart Cacheを備えています。Core Ultra 5 125H よりもクロック周波数、グラフィックス性能が優れています。
そして、CPUに統合された NPU(Neural Processing Unit) のおかげで、高速なAI処理と高い電力効率が可能になり、生成AIなどのAI関連の処理が飛躍的に高速化されています。それから、OpenVINO、WindowsML、ONNX RTなどのAIソフトウェアフレームワークに対応します。
メモリは、最大96GBまで増やすことができ、「LPDDR5/x 7467MT/s」や「DDR5 5600MT/s」などの高速メモリに対応しています。
ベースパワーが 28W、最大パワーが 115Wです。省電性とパワフルで高い演算能力を発揮する事ができ、クリエイターなど、ビジネス用途における幅広い分野での活躍が期待できます。内蔵GPUには、「Intel Arc graphics」を搭載しており、DirectX 12.2、OpenGL 4.6、OpenCL 3.0などのグラフィックス仕様に対応しています。内蔵グラフィック性能が飛躍的に向上しています。さらに、外付けグラフィックボードが搭載されていれば、負荷の高い写真編集や動画編集、そしてゲームにも、おおよそ適しています。大体の作業はこなす事ができる優秀なCPUだと思います。改善された電力効率、高い内蔵グラフィックスパフォーマンス、より高速なAI処理機能を備えた高性能プロセッサです。
#(搭載される外付けグラフィックボードは種類によって性能が違い、できる内容も変わっていきます)
ちなみに、Core Ultra 5 135H に搭載される内蔵GPUは、「Intel Arc GPU」が採用されています。「DirectX 12.2」、「OpenGL 4.6」、「OpenCL 3.0」などのグラフィックス仕様に対応し、グラフィックス最大動的周波数は「2.20GHz」で、Xeコア(GPUコア)は「8コア」となっています。最大7680×4320 リフレッシュレート60Hzの高解像度ディスプレイに対応しています。
「Intel Core Ultra シリーズ 」の性能を表す数字&記号の部分
#インテル13世代CPUに使われている 末尾の記号(アルファベット) の見方
末尾が「H」 | パワーと高いパフォーマンス性能に省電力性を加えたモデルです。「Core Ultra 5」〜「Core Ultra 7」までのベースパワーが28W、「Core Ultra 9」のベースパワー は、45Wとなっています。GPUは、「Intel Arc GPU」が採用されます。このHシリーズは、主にクリエイターPCやゲーミングPCに、多く搭載されるプロセッサーです。 |
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末尾が「U」 | ベースパワーが15Wとなっています。末尾が「H」のモデルよりも消費電力を抑え、性能よりも省電力性を重視したモデルです。GPUは「Intel Graphics」が採用されています。このUシリーズは、主に、タブレットPCや薄型で軽いノートPCに多く搭載されるプロセッサーです。 |
Intel Core Ultra 5 135H のベンチマーク
#この記事の全てのベンチマークスコアは、パソコン等によって数値が違ってきます。測定には RAM も含まれるので、メモリの種類によっては、結果が大きく変わります。なので、この記事の全てのベンチマークスコアは、あくまでも目安として参考にしてみてください・・・
【PassMark】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
Intel Core i9-11900K | 3564 | 26045 |
AMD Ryzen 9 6980HX | 3421 | 25618 |
Intel Core i7-11700K | 3473 | 25160 |
Intel Core Ultra 7 155H |
3564 | 24857 |
AMD Ryzen 9 PRO 6950H | 3248 | 24614 |
Intel Core Ultra 5 135H | 3689 | 24406 |
AMD Ryzen 7 7735HS | 3353 | 24083 |
Intel Core i5-13500H | 3608 | 24019 |
AMD Ryzen 7 3800X | 2697 | 23082 |
Intel Core i9-10850K | 3192 | 22276 |
【 Cinebench 】比較表
🟢【 Cinebench R23 】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
AMD Ryzen 7 5800X | 1626 | 15318 |
Intel Core i7-11700K | 1599 | 15090 |
Intel Core i7-13620H | 1795 | 15004 |
Intel Core Ultra 5 135H | 1695 | 14872 |
Intel Core Ultra 5 125H | 1703 | 14619 |
AMD Ryzen 9 6900HX | 1641 | 14526 |
Intel Core i9-10900X | 1143 | 14339 |
🟢【 Cinebench 2024 】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
Intel Core i5-12600K | 139 | 921 |
AMD Ryzen 7 7600X | 117 | 889 |
Intel Core Ultra 7 processor 155H | 110 | 871 |
Intel Core Ultra 5 135H | 104 | 853 |
Intel Core Ultra 5 125H | 101 | 845 |
Intel Core i7-13700H | 109 | 843 |
AMD Ryzen 7 5800X3D | 98 | 837 |
【Geekbench 6】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
AMD Ryzen 5 7600 | 2726 | 12073 |
Intel Core i5-12600KF | 2472 | 11989 |
AMD Ryzen 7 PRO 7840HS | 2231 | 10861 |
Intel Core Ultra 5 135H | 2320 | 10708 |
Intel Core Ultra 5 125H | 2249 | 10174 |
Intel Core i5-12600 | 2378 | 9952 |
Intel Core i9-9900X | 1504 | 9786 |
商品紹介
↗️ MSI(エムエスアイ) ポータブルゲーミングPC 〈Claw-A1M〉 ブラック 《Claw-A1M-003JP》 ●仕様【7型(1,920×1,080) 120Hz タッチパネル対応 / Core Ultra 5 135H / メモリ:16GB / SSD:512GB / Windows11 / 約675g / 最長約8時間】
《特徴》ゲーム以外でも、いろいろ使える優れもの! OSは、Windows 11なので、ゲーム以外でも使い道があります。操作のしやすさを考えたボタンやスティックの配置設計など、人間工学に基づいたデザインを採用。microSDカードスロットを装備しているので、ストレージ拡張に便利。「Thundertoblt 4」も搭載。映像出力や本体充電にも対応しています。
↗️ MSI(エムエスアイ) ポータブルゲーミングPC 〈Claw-A1M〉 ブラック 《Claw-A1M-004JP》 ●仕様【7型(1,920×1,080) 120Hz タッチパネル対応 / Core Ultra 5 135H / メモリ:16GB / SSD:1TB / Windows11 / 約675g / 最長約8時間】
《特徴》ゲーム以外でも、いろいろ使える優れもの! OSは、Windows 11なので、ゲーム以外でも使い道があります。操作のしやすさを考えたボタンやスティックの配置設計など、人間工学に基づいたデザインを採用。microSDカードスロットを装備しているので、ストレージ拡張に便利。「Thundertoblt 4」も搭載。映像出力や本体充電にも対応しています。
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