今回は、Intel Core Ultra 9 285HX のベンチマーク(PassMark・Cinebench・Geekbench)、CPU性能について記事にしていきたいと思います。そして、このCPUが搭載されているパソコンを紹介したいと思います。
Intel Core Ultra 9 285HXは、「Arrow Lake-HXファミリー」に属し、主にゲーミングや高負荷作業向けに設計されています。24コア(Pコア8コア、Eコア16コア)/ 24スレッドを搭載。パフォーマンスコアと効率コアを組み合わせることで、負荷に応じた最適な処理を実現します。
そして、「AI Boost」と呼ばれる専用のNPU(Neural Processing Unit)が統合されており、最大13 TOPSの計算性能を持ちます。
Intel Core Ultra 9 285HXは、AMD Ryzenシリーズとの競争を意識した設計であり、特にゲーミングやコンテンツ制作において高い性能を発揮することが期待されています。
Intel Core Ultra 9 285HX の仕様
CPU (商品名) | Intel Core Ultra 9 285HX | |
---|---|---|
コードネーム / プロセスルール | Arrow Lake / TSMC N3B(3nm) | |
システム全体のピークTOPS(Int8) | 36 TOPS | |
CPU 各コア数 |
Pコア (Performance−Cores) | 8コア |
Eコア(Efficient–Cores) | 16コア | |
LP Eコア(低消費電力 Efficient–Cores) | ー | |
コア数合計 (Pコア + Eコア + LP Eコア) | 24コア | |
スレッド数 | 24スレッド | |
【Pコア】基本クロック周波数 / 最大クロック周波数 | 2.8GHz(定格) / 5.5GHz(ターボ・ブースト作動時) | |
【Eコア】基本クロック周波数 / 最大クロック周波数 | 2.1GHz(定格) / 4.6GHz(ターボ・ブースト作動時) | |
【LP Eコア】基本クロック周波数 / 最大クロック周波数 | ー | |
キャッシュ | 36MB | |
最大温度 | 110℃ | |
最小保証電力 / ベースパワー / 最大パワー | 45W / 55W / 160W | |
対応メモリ(種類) | DDR5-6400 | |
最大メモリーサイズ | 256GB | |
内蔵グラフィックス | Intel Graphics | |
グラフィックスベース周波数 / グラフィックス最大動的周波数 | 300MHz / 2.00GHz | |
GPU最大TOPS(Int8) | 8 TOPS | |
Xeコア(GPUコア) | 4コア | |
NPU | Intel AI Boost | |
NPU最大TOPS(Int8) | 13 TOPS |
「Intel Core Ultra モバイル プロセッサー(シリーズ2)」の性能を表す数字&記号の部分
#Intel Core Ultra モバイルプロセッサー(シリーズ2)に使われている末尾の記号(アルファベット) の見方
末尾が「V」 | AI処理能力が強化され、AI関連のタスクにおいて優れた性能を発揮します。機械学習やデータ分析などの処理が、より効率的に行えるようになっています。AI機能を活用しながらも、省電力設計が施されているため、バッテリー寿命を犠牲にすることなく、AI処理を行うことが可能です。 |
---|---|
末尾が「HX」 | ハイパフォーマンスノートPC向けのモデルで、特にゲーミングやクリエイティブな作業に向いています。これらのプロセッサーは、より高いクロック速度とコア数を持ち、マルチスレッド処理に優れています。ゲーミングノートPCや高負荷のアプリケーションに最適です。 |
末尾が「H」 | 高性能ノートPC向けのモデルで、「HX」ほどの性能は無いものの、依然として優れたパフォーマンスを実現します。一般的なビジネス用途や比較的軽いゲーム、マルチメディア処理に適しています。 |
末尾が「U」 | 省電力モデルで、特にバッテリー効率を重視した設計です。軽量なノートPCやモバイルデバイスに適しており、日常的な作業やオフィスアプリケーションに向いています。 |
Intel Core Ultra 9 285HX について
Core Ultra 9 285HXの最大の魅力は、その圧倒的な処理能力です。8つのパフォーマンスコア(Pコア)と16の効率コア(Eコア)を組み合わせたハイブリッドアーキテクチャは、負荷に応じて最適なパフォーマンスを発揮します。この構成により、シングルコア / マルチコア性能は、さまざまなアプリケーションでのパフォーマンスに貢献します。
最大クロック速度は5.5 GHzに達し、基本的な熱設計電力(TDP)は55Wです。ノートPC向けのプロセッサーにしては、TDPが高くパフォーマンス重視のの設計となっています。
Core Ultra 9 285HXには、「Intel Graphics」という内蔵グラフィックスが搭載されています。4つのXeコアを持ち、最大2.00 GHzで動作します。このiGPU(内蔵GPU)は、性能はあまり高くはありません。なので、dGPU(単独グラフィックボード)搭載PCあったり、eGPU(外部接続グラフィックボード)が必死です。
dGPU(単独グラフィックボード)搭載PCあったり、eGPU(外部接続グラフィックボード)があれば、写真編集や動画編集、そしてゲームなどは、スムーズに行えるかと思います。
#(搭載されるグラフィックボードは種類によって性能が違い、できる内容も変わっていきます)
メモリに関しては、最大256GBのDDR5メモリをサポート、PCIe 5.0にも対応しており、高速なストレージデバイスとの接続も可能です。これにより、データの読み書きが非常に速く、快適な作業環境を実現します。
Core Ultra 9 285Hは、IntelのAIブースト技術を搭載しているので、機械学習やAI処理においても、まあまあ優れた性能を発揮します。これにより、音声認識や画像処理などのタスクが高速化され、よりスムーズな体験が得られます。そして、AI技術を活用した最新ソフトウェアのポテンシャルを最大限に引き出します。
Windows 11およびLinuxにも対応しており、幅広い用途での利用が可能です。特に、最新のオペレーティングシステムとの相性が良く、ユーザーにとって快適な使用体験を実現します。
Intel Core Ultra 9 285HXは、性能重視のハイパフォーマンスなプロセッサです。
モバイルコンピューティングの新たな時代を切り開くポテンシャルを秘めています。ゲーミング、クリエイティブ、そしてAIを活用した未来のアプリケーションまで、あらゆる領域でその真価を発揮することでしょう・・・。
もちろん、日常的な使用にも十分過ぎる程、対応できます。
Intel Core Ultra 9 285HX はどんな作業に向いている?
インテル Core Ultra 9 285HX プロセッサーは、その高い性能から様々な作業において優れたパフォーマンスを発揮します。それぞれの項目について詳しくご説明します。
性能が高いので、さまざまな作業をスムーズにこなせる優れもの・・・。
いろいろなシーンで活躍してくれること間違い無しです。
ここでは、それぞれの用途に合わせた特徴を、簡単に紹介していきたいと思います。
・マルチタスキング
24コア(高性能Pコア:8コア + 高効率Eコア:16コア)というコア数と、最大5.5GHzの動作クロックにより、複数のアプリケーションを同時に実行するマルチタスキングにおいて、非常に高い処理能力を発揮します。動画編集、ゲーム、ウェブブラウジング、ビジネスソフトの利用などを行っても、動作が快適に作業ができるでしょう。
・クリエイティブな作業
高いdGPU(単独グラフィックボード)搭載PCであったり、eGPU(外部接続グラフィックボード)があれば、動画編集、写真編集、3Dレンダリング、プログラミング、音楽制作など、高い処理能力を必要とするクリエイティブな作業においても、その性能を十分に活かすことができます。特に、多くのコアを効率的に利用できるソフトウェアでは、レンダリング時間の短縮や、より複雑な編集作業をスムーズに行うことが可能です。
・オフィス作業
文書作成、表計算、プレゼンテーション資料の作成、メールの送受信といった一般的なオフィス作業は、Core Ultra 9 285HXにとって非常に軽い処理負荷です。複数のオフィスソフトを同時に起動したり、大容量のデータを含むファイルを取り扱ったりする場合でも、ストレスを感じることなく快適に作業を進めることができます。
・ゲーム
高いdGPU(単独グラフィックボード)搭載PCであったり、eGPU(外部接続グラフィックボード)があることを前提として、Core Ultra 9 285HXは、最大5.5GHzの動作クロックは、eスポーツのような高いフレームレートが求められるゲームから、最新のAAAタイトルまで、幅広いゲームを快適にプレイするのに十分な性能を持っています。また、ゲームをしながらの動画配信や、ボイスチャットなどの同時実行も余裕を持ってこなせるでしょう。
・ウェブブラウジング
多数のタブを開いたり、高画質の動画を再生したりするような、比較的負荷の高いウェブブラウジングでも、Core Ultra 9 285HXであれば快適に動作します。CPUの処理能力がボトルネックになることはほとんどないと言えるでしょう。
・ビジネスソフト/アプリケーション
データベースの操作、データ分析、高度な計算処理など、CPUに高い負荷がかかるビジネスソフトやアプリケーションの利用においても、Core Ultra 9 285HXはその高い処理能力によって、作業時間を大幅に短縮し、生産性の向上に貢献します。
Intel Core Ultra 9 285HX のベンチマーク
#この記事の全てのベンチマークスコアは、パソコン等によって数値が違ってきます。測定には RAM も含まれるので、メモリの種類によっては、結果が大きく変わります。なので、この記事の全てのベンチマークスコアは、あくまでも目安として参考にしてみてください・・・
【PassMark】比較表
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
AMD Ryzen 9 7950X | 4269 | 63096 |
AMD Ryzen 9 7950X3D | 4157 | 63041 |
Intel Core i9-14900KS | 4841 | 61708 |
Intel Core i9-13900KS | 4735 | 61523 |
Intel Core Ultra 9 285HX | 4712 | 61475 |
Intel Core i9-14900K | 4734 | 60012 |
Intel Core i9-13900K | 4622 | 59379 |
Intel Core i9-13900KF | 4604 | 58415 |
AMD Ryzen 9 7945HX3D | 4057 | 57262 |
Intel Core Ultra 9 275HX | 4735 | 56340 |
AMD Ryzen 9 7945HX | 4061 | 55098 |
【Cinebench R23】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
AMD Ryzen 9 7950X | 2054 | 38236 |
AMD EPYC 7502P | 1019 | 36052 |
Intel Core i9-13900F | 2163 | 35046 |
Intel Core i9-13900 |
2157 | 34921 |
AMD Ryzen Threadripper 3960X | 1257 | 34179 |
Intel Core Ultra 9 285HX | 2010 | 35527 |
AMD Ryzen 9 7945HX | 1955 | 32609 |
Intel Core i9-13900 | 2157 | 32416 |
Intel Core Ultra 9 275HX | 2094 | 31351 |
Intel Core i9-13980HX | 2123 | 30743 |
【Geekbench 6】比較表(マルチスコアの高い順)
CPU | シングルスコア | マルチスコア |
---|---|---|
AMD Ryzen Threadripper 7980X | 2819 | 26503 |
Apple M4 Max(16コアCPU) | 3872 | 26347 |
AMD Ryzen Threadripper 7970X | 2930 | 25384 |
Intel Core i9-14900KS | 3398 | 24157 |
AMD EPYC 9654P | 2064 | 23019 |
Apple M4 Max(14コアCPU) | 3869 | 22683 |
Intel Core Ultra 9 285HX | 3117 | 22015 |
Intel Core i9-13900KS | 3041 | 21529 |
Intel Xeon w9-3475X | 2373 | 21173 |
Apple M3 Max(16コアCPU) | 3116 | 21038 |
AMD EPYC 9554 | 1927 | 20870 |
商品紹介
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